笑うことにする。
お昼過ぎ新幹線に乗った。
どんどん進んでいく、
新幹線に乗ったら泣くかと思った。
久しぶりの1人だから気楽に乗れるかと思った。
どちらでもなく
ただ私はそこに居た。
目的地へ向かう為にそこに居た。
目を閉じて音量上げて音楽を聴く
満員に近い車輌
周りから離せるように。
ふと目を開けると住民票がある場所へ着くところだった…
私の「居場所」を置いてきたところ、
まだ私のいろいろが置いてある場所。
耳からは大切な曲が届いてくる。
胸が苦しかった。
でも私の涙腺は場をわきまえているらしい、涙を零すことを許さない。
綺麗に、綺麗に
私は想い出を綺麗にするように頭に命令している。
まだ想い出にすら出来ないのに。
周りからどう見えるのだろうとふと思った。
チョット派手なマニキュアをして、少し化粧をした女。
チョット田舎の駅から乗車した女。
友人の結婚式へ出席すべく…
友人夫婦を祝いに。
友人に忠告をしに。
友人と約束をしに。
東京へ行く。
3日後には終わりの始まりの日を
住民票がある場所にて迎える。
だから私は今日、明日は笑いたい。
閉じかけた蓋をまたしっかり開けて、
言葉にして「私の時間を決める見知らぬ人」へ伝えなければならないから。「終わりたい」と。
今日、明日私は笑うと決めた。